神との戦い ―『第五の山』を読んで

神との戦い~『第五の山』を読んで~

世界的ベストセラー『アルケミスト』の著者であるパウロ・コエーリョさんによる物語『第五の山』に、印象的なセリフがありました。

「主よ、この戦いはアッシリア軍とフェニキア軍のものではありません。あなたと私の戦いです。」

パウロ・コエーリョ著『第五の山』

主人公エリヤが、戦乱による悲劇的な現実を乗り越えようと、天に思いを向けたときの場面です。そして、神が「戦い」を通して彼に教えようとしたことを理解していきます。

時には、神と争うことも必要なのだ。人間は誰でも、その人生で悲劇に見舞われることがある。住む町の崩壊、息子の死、誤った告発、病気による体の障害などだ。その時神は、自分の質問に答えるよう、人間に挑戦するのだ。

「なぜ、お前はそんなにも短く、苦しみに満ちた一生にしがみついているのだ?お前の苦闘の意味は何なのだ?」

(中略)

天界では神が満面の笑みを浮かべている。なぜならば、神が望んでいるのは、一人ひとりの人間が、自分の人生の責任を自らの手に握ることだからだ。主は自分の子供たちに、最高の贈り物を与えているのだ。それは、自らの行動を選択し、決定する能力である。

パウロ・コエーリョ著『第五の山』

「他人や社会」ではなく、人生は「神」と自分の戦いなのだと捉えたとき、私には本質的な力がよみがえってくる感覚がありました。自分の人生へ集中し、今なすべきことに意識が向かいました。

「戦い」は必ずしも悲劇に打ち勝つことだけではないでしょう。休むこと、遊ぶこと、愛すること……。今の時代に神が贈り物として与えているのは、多くの場合、女性性を解放し、あるがまま生きることへ挑戦するようなことかもしれません。

Affirmation

これは神と私の戦いです。私は神の挑戦に勝利し、神は私を祝福します。私は自分の人生に集中しています。